【夢実現インタビュー】イクメン起業家 トリイケンゴさん
2017/04/02
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今回の【夢実現インタビュー】は、
ベンチャー起業家で、起業コンサルタントとしても活躍している
トリイケンゴさんにご登場いただきました。
鳥井さんのすごいところは、急成長中のベンチャー社長としての仕事をしながらも、
3人の子育てのために、夕方5時に定時退社している事。
「毎日、保育園まで3人を迎えにいって、飯作って、風呂入れてます」
さらっと話すトリイさんは「イクメンの鏡」というだけでなく、
夫婦のパートナーシップを大切にしながら、
事業を通して「社会貢献」しようという高い志の持ち主です。
そんなトリイさんのファンは全国各地にいて、ブログは月間25万PV!
起業家や予備軍、シングルマザーや地方のクリエイターまで幅広い人に希望を与えてくれる人でもあります。
そんなトリイさんが、どうやって理想的なライフスタイルを手に入れたのか?
また、なぜそこまでやりきれるのか?
たっぷり語っていただきました。
目次
■大事にしているのは、3人の子と晩ご飯を食べる事
岡山:鳥井さん、おいくつでしたっけ。
鳥井:今30で、3月20日で31になります。
岡山:31歳になろうっていう時に、3人子どもさんがいて、ベンチャーが軌道に乗りつつあるなか、4人めを授かるという夢が現実になって。
鳥井:あ、ありがとうございます。
岡山:とはいってもそんな簡単じゃない話で、必死で毎晩、御飯を子どもたちのために作られていて。ちなみに、どこで材料買ってるんですか。
鳥井:コープです。コープさんで全部配達ですよ。買い物行く暇ないですもん。
岡山:そうですよね。
鳥井:帰ってきて、ほんとそのまますぐご飯作り始めないと、時間まに合わないんで。毎週コープさんで頼んでるやつで作っています。
岡山:得意料理とかあるんですか。
鳥井:そう言われると困るんですよね。あんまそういう意識ないですね。とりあえず品目出来るだけ食べさせるように意識だけはしてます。
岡山:栄養バランス?
鳥井:そうですね。9品目入れる。
岡山:ぱぱっと作って。
鳥井:そうですね。あ、でも最近はお手伝いさんを週に2回だけお願いして、晩御飯の準備してもらってます。だからその日だけ楽なんです。
岡山:お子さん、何歳でしたっけ。
鳥井:上の女の子が5歳で、男の子二人が3歳、2歳ですね。
岡山:みんな同じ保育園に、3人とも?
鳥井:そうなんです。同じ場所に行ってるんですよ。
岡山:よかったですね。
鳥井:そうなんですよ。それだけは助かってる。ほんとね、子どもたちの保育園が違う親御さんもいて、迎えにいくときはしごしてるんで、いやぁ、本当に大変そうですよね。
岡山:それはじゃあラッキーっていうか。
鳥井:うん。本当に有難いんですけど、4人もいると、もう自転車に乗せれないんで。今一番上の子、家まで走って、自転車の横を並走していく感じです。僕は自転車の前と後ろに一人ずつ乗せてます。最初の頃はお腹に一人、自転車の前、後ろに一人ずつ乗せてていたんですけど、4人乗りになっちゃうんで、一応アウトなんですよね。
岡山:走ってるんだ。ファイトって感じですね。
鳥井:なんか、トレーニングみたいな感じ。(笑)
岡山:想像しただけで「ファイト!」って感じですね。
鳥井:お姉ちゃんも聞き分けよくなりますよね。やっぱり、親が大変そうなのわかるんだと思いますけど。
岡山:がんばってる!みたいな。
鳥井:家でもよく仕事してますからね。
岡山:そうなんですか。
■自分の基準で生きるという強い信念があれば迷わない
鳥井:一緒にご飯食べて、お風呂入る時間とか、言っても6時から9時くらいまでじゃないですか。1日3時間くらいしか一緒にいられないというか。もうその後、寝ちゃいますから。考えたらめっちゃ貴重だなと思って。しかも一瞬で大きくなっちゃうから、なんかもったいないなと思ったんですよね。それで今のライフスタイルを維持していて。
結構、僕ハードワーカーなので、ほっとくと24時間働いちゃう人なんですよね。
それで一時、働きすぎたのもあって、一番上の子が一歳くらいだった時に、僕が働きすぎで、奥さんもストレスたまっちゃって、娘もなんか、あんまりよくない。顔でわかるじゃないですか、大体。親のこと、気を使ってるような顔になっちゃったので、1歳半でしたね。半年くらい僕があまりにハードワークすぎて、毎日終電で帰ってきてたりしてたので、そうすると娘も自分のこと見られてないな、という感じになっちゃってて、申し訳ないなというのもあるし、単純にもったいないなというふうに思って。
取り返せないじゃないですか、後で。だから仕事ってぶっちゃけどうでも、いつでもできるというか、所詮仕事なんですよね。
岡山:「もっと子どもと過ごせばよかった」って、後悔する人、多いみたいですね。
鳥井:ほんとそうだと思いますよ。優先順位って、難しいですよね。何を優先するかって。だから自分の中でちゃんと、「後悔しない」って決めればいいんですけど、でもやっぱり決めるには、一つ軸が、信念がいりますよね。自分はこういう基準で生きるんだっていう、強い信念があれば迷わなくなると思うので。僕は何があっても、家族が一番上に来るって言うのだけは決めてるので。
岡山:そう思ったきっかけはなんですか?
鳥井:子ども好きなんですよ。めっちゃ子ども好きで、他人の子どもも好きなんですよ。めっちゃ仲良くなるんですけど、保育園で子どもたちがすげぇ集まってきちゃうんです。それくらい、昔から子ども好きです。
岡山:そうなんですね。
鳥井:そうそう。それがまず第一にあるんですけど、やっぱ、もったいないなと思ったのが一番ですね。本当にいつでもできることと、今しかできないことを冷静に考えたら、多分子どもと関わることの方が、価値高いはずなんですよね。かつ時間が圧縮できないんですよ。うまいこと、1年に寄せたりとか、短期間で成果だしたりするものじゃないじゃないですか、子育てって。
岡山:仕事と違う。
鳥井:そうなんですよ。仕事って意外とハックできるんで、なんかそこの自信もあるかもしれないですね。いつでも仕事なんかどうでもなるし、取り返せると思ってるから。
岡山:裏打ちされてるわけだね、そこはね。
鳥井:いや、でも最初はむしろ先に決めたんですよね。仕事できるようになってからこのスタイルにしたわけじゃなくて、このスタイルで仕事も出来るようになるんだっていう制約にして、17時に仕事を終わらせながら、人よりそれでも成果出すってコミットでやってきた結果、できるようになったってだけなんで。
岡山:なるほどね。
■新規事業の楽しさを知ったリクルート時代
岡山:リクルート時代は全然違う環境だった?
鳥井:リクルート時代も時短勤務でした。
岡山:そうなんですか。
鳥井:リクルート時代も子どもが生まれてからは、17時の時短勤務に途中で変えて、僕がメインで子育てするっていう風に。奥さんに、1年間くらい育休で休んでもらってたんですよ。その間はバリバリやってたんです。そうやってたら、奥さんがあんま子育て向いてないっていうことに気付いて。人によるじゃないですか、子どもと一緒だとストレス溜まりやすい人と、ストレス溜まりにくい人がいて、僕はストレス溜まりにくいんですよね。子どもも純粋に好きだし、同じレベルで遊べるから、なんかあんまりイライラしないんですよ。
岡山:待ってあげたりとかね、
鳥井:ほんとに、そうです。待つのもなんか当たり前のように出来ちゃうので、体性が多分合ってるんですよね、子どもと。奥さんとか見てても、なんでイライラしてるんだろうって思っちゃうんですけど、やっぱり人によってそれって基準が違うから。奥さんに無理やり子育てをさせるとか不毛だなと思って、僕がなんか適正が合うなら、僕がメインでやればいいじゃないですか。
岡山:バリバリのタイプなんだ。
鳥井:バリキャリなんですよ。
岡山:そこに喜びがあるんだ。
鳥井:そう、そうなんです。
岡山:でも、4人目っていうことは、そうは言っても子どもは好き。
鳥井:子どもは好きですよね。僕が拝み倒して3人目産んでるんで。4人目は押し切ってるんで。僕が欲しいな、みたいな。
岡山:最初に、大学出てリクルート入ったのは1社目だった?
鳥井:1社目です、はい。
岡山:どんなお仕事を?
鳥井:リクルート入ったときは、中で1回、2回異動してるんですけど、基本的には法人営業ですけど、『じゃらん』っていうインターネットで旅行の予約できる、宿を予約出来るサービスの営業です。営業なので、旅館を相手に、「じゃらんネット」で売り上げ伸ばしてくださいよ、とか、掲載してくださいよ、とか、そういう交渉をやる仕事ですね。
岡山:どういう営業スタイルなんですか。電話とか訪問とか。
鳥井:訪問でしたね。すごい、なんか旅館とか行きまくりましたもん。もう車とかで、奥鬼怒とか、そういう、本当に秘境みたいなところにいっぱい行きましたね。
岡山:ありましたね、あの辺、旅館とかね
鳥井:はい、そこ行って営業してました。
岡山:その頃って楽しかったですか。それとも大変だなって感じ?
鳥井:楽勝でしたね。
岡山:楽勝だったんですか。へぇ。
鳥井:はい。大手なので、甘いんですよね。目標とかが。今とかって、自分であり得ない目標、自分の中で最低ラインで200億、とかの流通なので、それってゼロじゃないですか、ほぼ今って。ゼロから200億で、かつその売り上げが立つかもわからないものをやってるレベルなので、そっから比べるとなんかもう、じゃらんは有名でリクルートでーす、「じゃらんです」って言ったら電話してつながるし、楽勝っすよね(笑)。
だけど、その後に半年くらいでベンチャーに飛んだんですよ。異動で。
岡山:どういう系なんですか。
鳥井:えっとね、それも旅行界隈でした。業務用のクラウドシステムみたいな旅館とかが使えるような、予約管理とかがメインでしたけど、そういうソフトウェアみたいなのを広めていく、
岡山:それも営業?
鳥井:それも法人営業ですね。基本的には。
岡山:それは、電話、訪問?
鳥井:それも訪問です。それはベンチャーなんで全部やってましたけど。なんでもやるっていう。
岡山:そのころに、営業ノウハウだったり、立ち上げのノウハウだったりが身に付いたんですか?
鳥井:そうですね。どっちかというなら、リクルートにいても全然身に付かないんですよ。基本的に新規営業と新規事業をやらないと身に付かないので。偶然、異動で社内ベンチャーに行けたおかげで、本当のいわゆるゼロイチのレベルで立ち上げを見たというか。自分はそんな重要なポジションにはいなかったんですけど、とはいえ絶対値が、人数が少ないので、ゼロから全部関わるじゃないですか、嫌でも。
岡山:少数精鋭みたいな。
鳥井:でも行った時点で、何十人かいましたね。もともと企業再生で作った会社だったんで、もともとメンバーはいたんですけど、とはいえ全部商談で色んな人と関わっていくような動きとかもせざるをえなかったので、新規事業に関わってすごい楽しいなっていう。これが原点ですかね。
岡山:それが何年くらいですか。
鳥井:そこに1年半いました。
岡山:そうなんですね。
■会社を辞めたのも「家庭優先」が理由
鳥井:立ち上がって、まさに全然だめだったときに、混ざって。で、1年半で立ち上がってきて、黒字化したタイミングだったかな。しっかり伸びてきたときに本社に戻って来た。応援で出ていったようなものだったので。その後『じゃらん』に戻って地震があったんですよ。
岡山:あ、3・11。
鳥井:そうです。ちょうどそのタイミングで戻った感じでしたね。戻るか戻らないかくらいか。ちょうどその時地震があって、旅行事業も打撃を受けて、一気にしぼんじゃったんで、その時にいっぱい、人を放出したんですよね。旅行事業がシュリンクしちゃったんで。
そこの流れで僕も違う「ホットペッパービューティー」って美容のほうなんですけど、ヘアサロンとかそっち側の営業のに飛んで、そのあと1年半で辞めたんだ、多分。
岡山:じゃあ3年半くらい。
鳥井:3年半ですね。丸々。
岡山:結婚してから、俺が先に会社卒業するからさ、みたいな感じなんですか?
鳥井:そういや、子ども出来てからですね。子ども出来て、奥さんの子育てみて、この人に任せておいても誰も幸せにならないな、と。いわゆるミスマッチだな、と思ったので、じゃあ俺がやった方がいいなって。かつ僕の方がいわゆる、なんていうかフレキシブルに働く能力が高いので、じゃあ僕が独立します。まあノープランでしたけど。
岡山:そうだったんだ。
鳥井:全然ノープランです。家庭環境を優先した感じですね。なんか僕が求めている状況を維持するには、片方が辞めるしかない。
岡山:あくまで家庭優先。
鳥井:揺るがないですね。うん。それをベースに周りを柔軟にしていってる感じですね。そこを譲らなくて済むような環境を柔軟に構築していってるんで、自分自身を合わせて動いてませんよね、どっちかって言うと。キャリアプランとかを考えた事はないですね。
岡山:そうなんですね。だから、逆にうまくフィットしている。
鳥井:まぁ、プライオリティはぶれていないですよね。だから優先度は変わらないじゃないですか。だから自分が別に何していようが、正直に思ったことを楽しくやるだけで、うん。そうっすね。あんまり迷いはないですよね。
岡山:迷いもないけど、気負いっていうか、固着したりとか、そういうの全然ない感じですね。
鳥井:それもないですね。だから、また状況が変われば違う生き方をするし。あり得ますよね、突然、親が介護状態になったとか、地元に戻らなきゃいけなくなったとか、人生何が起こるかわからないじゃないですか。だから自分で完璧なプランを立てるのってあんまり意味ないと思ってるんですよね。どうせ不確定要素をコントロールできないから、自分が目の前でコントロールできることに集中する。そうすると、楽しく社会貢献するだけなんで、自分がコントロールできることで。
自分が毎日楽しく社会貢献してるかだけをちゃんと確認して生きていきながら、環境が変わったことに関しては柔軟に合わせて生きるっていう風にしてます。はい。
■学生時代の縁でリクルートに決めた事が運命を変えた
岡山:ちょっと、話戻りますけど、学生時代とかサークルに入ってましたか。
鳥井:学生時代、部活やってましたね、大学の時は。部活でキャプテンやってました。
岡山:野球とか?
鳥井:えっとね、ラクロスっていう、
岡山:棒の先に網がある。
鳥井:結構、強い大学で、キャプテンまでやったんですけど、あんまりうまくいかなかったんですね。僕の時は。
岡山:で、そこからいきなりでもリクルートっていうのはなんか、体育会系だからリクルートあってる、みたいな。
鳥井:いや、それもね、思い返すと就活とかって適当にやってたんですよね。部活優先だったので、僕留年したので5年行ってるんですよ。4年、普通は4年だったら3年の時に就活をやるんですよね。
だからこうみんな周りも3年生でやるじゃないですか。僕早々に留年決まったんですよ。まぁまぁ早々に。これは足りないな、留年するしかない、ってなって。その時キャプテンも決まってたので、まぁいいや、キャプテンしっかりやりきったら、まぁ就職くらい出来るだろう、みたいな感じで、就活を辞めたんですよ。早めに。周りの現役の奴らは、そのまま就職して行ったんですよね。同期だけど、一年先にある意味「就活の先輩」がいっぱいいて、情報とかをくれたんですよね。
岡山:これがいいよ、とか。
鳥井:そう、やってみた生の話をもらえて、それが大きかったんですよね。自分、最初は博報堂とか電通とか、ОBが行ってる企業って本当に大手が多くて、サントリーとかSMBCとか、メガバンク系のね、本当に一部上場企業ばっかりみたいなОBさん、いわゆるパイプみたいなのもあるわけじゃないですか。銀行とかも受けてたんですよ、僕も。
なんかその時は、3年生の時はほんと適当に、就職なんかどうでもいいと、入れればいいから部活で来年ぜったい優勝するぞ、くらいしか考えてなかったんです。けど、1年やれて、キャプテンやって、もう一回色々、ちょっとゆとりが出来たというか、
岡山:4年生の時?
鳥井:4年生の時に、1年やり切って、もう5年目はあんまり単位も残ってないから、
岡山:ひまですよね。
鳥井:キャプテンも終わるし、ちょっと気持ちのゆとりがあるときに、もう一回改めて先にやったやつらの意見も聞きながら就活したんですよ。これが結構ラッキーで、ゆとりもって考えた時に、大手じゃないかな、っていう気持ちも出てきてて、友達に勧められた中にリクルートがあったんです。「向いてると思うよ」って言われたんです。あの一言が有難いですよね。もうこっちは4年間一緒に組織運営やってる仲間なので、もう僕のことを僕より知ってるじゃないですか。
岡山:こういう奴だってね。
鳥井:それで、おススメされてリクルートの面接受けに行って、インターンシップちょっとだけやって。『リクルートのDNA』っていう創業者の江副浩正さんの本も読んで。それで、あ、いいなって思って。で、偶然入ったっていう。ほんと偶然ですね。だから一年前に就活してたら、多分、広告会社とか、博報堂とか入ってたと思います。そしたら全然違う人生でしょうね。
岡山:そうですね、こんなことやってないでしょうね。
鳥井:いや、絶対やってないですね。リクルート入ったおかげですもんね。リクルート入っても、新規事業に偶然異動したおかげで今のキャリアなんで、うーん。
■コンサルから事業にシフトして急成長!
岡山:イノベーションハック、ということでやってますけども、当初コンサル的な仕事から入って行って、今、事業シフトしていってるじゃないですか。コンサル時代は何年くらいなんですか。
鳥井:多分3年っすね。2013年の4月から一応法人立てて、コンサルティング事業っていう、定款つくってやったので。やめて半年後ですね、2012年に辞めたので、2013年の4月からでちょうど半年後に、一応コンサルタントと名乗った、みたいな感じですかね。ポツポツお仕事を受けて。でも2015年の4月にもう、イノベーションハック作って、純粋に言うと2年ですかね。(続く…)
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