商業出版するにはどうすれば?編集者が教える3つの方法
2021/10/11
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つい先日のこと。
ある著者さんと温めてきた企画が、無事、某出版社の企画会議を通過しました!
この方とは2冊目の企画だったのですが、1冊目が比較的良い成績を残していたこともあり、
自信を持って望んでいたとはいえ、やはり「プレゼン」はドキドキしますね!
しばらく前から何度もご相談しながら準備してきたのですが、
実は最初の企画書では、編集部内の反応が悪く、その後すこし方向性を変えました。
そして2度目の企画書で、ようやく部長さんの承認を得ることができて、
その後に続く正式な企画会議も無事に通過したのです!
あとは2月の出版を目指して(早い!)、日々、編集仕事に邁進します。
著者さんや著者の卵の方からよく相談されるのが、
「どうやったら企画が通りますか?」ということ。
商業出版は、一般にハードルが高いと言われていますが、
企画のゴーサインを得るにはコツがあります。
「何をすればいいの?」というあなたのために、
「編集会議」を通過するための3つの方法を
27年間で120冊以上をプロデュースし、累計120万冊の本を売ってきた
現役編集者がお答えしましょう!
目次
●「編集会議」を通過するための3つの方法
①フォロワーの数を増やす
通常の商業出版の場合、初版部数、つまり
最初に印刷する数は3,000部から5,000部ぐらいです。
ごくたまに、最初から1万部を印刷する企画もあれば、
編集者として過去には「3万部スタート」という大型企画も経験しました。
ただし、爆発的な売れ行きが最初から予測できる本の企画は、
全体の1%もありません。
常識的に考えて、リスクを計算し、適切な定価を設定し、
著者さんの実績や企画のおもしろさなども勘案しつつ、
部数、定価、そして投入する資金(原価)や時間を決めるのですが、
「最低でも数千冊は売れる」と思っていただくことが、
越えなければならない最初のハードルなのです。
ではもし、あなたの発行するメルマガが3万件だったらどうでしょう?
YouTubeチャンネルの登録者数が10万だったら?
InstaやTwitterのフォロワーが5万だったら?
そして、ブログのPVが月間10万人を超えていたら?
もうお分かりですね。
人気ブロガーやフォロワー数が多いメディアを運用している人には
出版企画が舞い込んでくる時代です。
しかも、フォロワーの増やし方のノウハウは、ちまたに溢れています!
けして、乗り越えられないハードルではないのです。
②メディアに取り上げられる実績を残す。
もう一つの方法が、
新聞やテレビ、あるいは雑誌やラジオでも良いのですが、
社会的に信頼度の高い、いわゆる「オールドメディア」で
取材されるだけの実績を残すことも
企画会議を通すための方法です。
わかりやすい例で言えば、
- 金メダルを取る
- 世界一になる(競技やジャンルを問わず)
- 誰もやったことがないことを達成する
オリンピックで金メダルを取ると、急にテレビに出たり
コマーシャルに採用されたりしますね?
その人が金メダリストになるまでに様々なドラマがあり、
その苦労を乗り越えてきたからこそ。
それをそのまま本という形でストーリー化すれば
多くの読者を獲得できる可能性があります。
また、ギネスブックやノーベル賞など
世界的に認められた権威や実績を残すことも同様です。
たとえば、
たった一人でヨットによる太平洋横断(堀江謙一さんの『太平洋ひとりぼっち』)
世界初の五大陸最高峰登頂(植村直己さんの『青春を山に賭けて』)
記憶力でギネス記録樹立者の天才 (宮地真一さんの『最高の記憶術』)
日本女性初の南極越冬隊(坂野井 和代さんの『南極に暮らす-日本女性初の越冬体験-』)
女性初のアメリカ副大統領の自伝(カマラ・ハリス著『私たちの真実 アメリカン・ジャーニー』)
いかがでしょう?チャレンジしたくなりましたか?
そうでもない人のために、3つ目の方法をお伝えしましょう。
③編集者好みの「企画書」を用意する
フォロワーが少なくても、すごい実績がなくても
企画書が通ることがあります。それは、
素晴らしい企画、売れると思わせるだけの完成度の高い企画書があるとき。
つまり逆にいうと、
たくさんのフォロワーがいない人、有名人でもない人、
過去にヒット作がある著者さんでもない「普通の人」は、
「これは売れそうだ!」と編集者に思わせるだけの企画書を書く必要があります。
そしてこれは、僕が作ってきた企画書の99%にいえることでもあります。
ではそもそも、そんな「売れる企画書」はどうすれば書けるのでしょうか?
実は、編集者や出版社の経営者に「これは売れる!」と思わせるための
ポイントがあります。次の項目では、その4つのポイントをお伝えしましょう!
●採用される「企画書」を書くための4つのポイント
企画書にはフォーマットがあります。
ところが、単にマス目を埋めれば良いかというと、そう単純ではありません。
企画書の肝となる「コンセプト」で企画の採用が左右されるからです。
しかも「これは売れそうだ!」とプロに認められる「コンセプト」が必要です。
百戦錬磨の編集者を向こうに回して、「これは良いですね!」と思わせることは、
果たしてできるのでしょうか?
結論から言えば、「YES」です。ただし、
そのためには次の4つのポイントを抑える必要があります。
編集者に「これは売れそう!」と思ってもらうために、企画書で押さえておきたい4つのポイント
- 著者の実績や経験(信頼性)
-
読書前(ビフォー)と読書後(アフター)で明確な変化がある(提供価値)
-
オリジナルのメソッドが誰でもできるようにスモールステップでまとめられている(再現性)
-
類書の分析とオリジナリティー(競合分析・ポジショニング)
これは僕が25年で培ってきたオリジナルのものなので、
どこにも書いてありません(これから出版する本に詳述予定)。
しかもこの方法には再現性があり、実証済みであることは、
この25年間の僕自身の実績を見ていただければ、ご納得いただけると思います。
・重版率8割(業界平均は2割)
・実売数は平均1万部(初版5,000部スタートで)
・25年間「ほぼ」負けなし(赤字になった企画はこれまで2冊のみ)
・実売の累計100万部越え(110万部ほど)
また「写真付きカレンダー」というジャンルでは、年間実売数50万部を達成(プロジェクトマネージャーとしての実績)。業界シェアナンバーワンをここ10年近くキープしているのも、オリジナリティーや信頼性、価値といった基準をクリアできているから。再現性については、品質管理や進行管理、予算管理など様々な方法を駆使して、安定的に成績を残しています。
つまり書籍以外のジャンルでも、同じく「4つのポイント」が大切なのです。
編集者に売れる!と思ってもらえる「コンセプト」の作り方について、より詳しい説明を次のブログ記事で解説しています。
●出版社の企画会議で採用される、とはどういうこと?
最初に「企画会議が通った」という話をしましたが、これはどういうことでしょうか?
それは、一枚の企画書をベースにプレゼンをして、
その結果、出版社さんの資産である「お金と時間とノウハウと信頼」を使って、
「その企画に投資する」ということが会社(出版社)として承認されたということです。
そもそも本は、出版してみなければ売れるかどうかなんて、誰にもわかりません。
ビジネスはなんでもそうですが、市場予測をして、過去の実績分析などをしても、
売れないものは売れないし、思いがけない大ヒットも存在します。
それでも、企画の意図や社会情勢を読み解き、実現の度合いや予算などもチェックした上で、
「よし、その企画OK!」
と出版のプロに判断していただくことが企画会議というプレゼンの場なのです。
しかも、この会議で採用された後は、素晴らしい展開が待っています!
- 第1に、担当編集者さんがつきます。編集さんと二人三脚で出版までの道を進めることができます。
- 第2に、出版社さんの予算や資産を使えるようになります。取材や撮影も、執筆サポートもOK!
- 第3に、本を売るのが出版社の使命。書評掲載やメディアへの仲介、プレスリリースなど販促もできます。
その他、当然ですが、著作物を守ってくれますし、本が売れた分は印税を支払ってくれます!
著者さんにとって、これほど心強いことはないでしょう。
それまでは一人で原稿を書いたり、企画書を書いたり、取材をしていた著者(著者の卵も含む)が、
いまや「本の出版が決定!」したことを前提に、取材をしたり、執筆や撮影ができるのです。
企画書が採用される「ビフォー」と「アフター」で、これほど大きな違いはあるでしょうか?!
だからまずは、企画会議を通せるだけの準備をしっかり進め、
あらゆるツッコミや批判にも耐えられる準備もしながら「企画書」を用意しましょう。
企画書のフォーマットと書き方は以下の記事で詳しく解説していますので、
●まとめ
「編集会議」を通過するための3つの方法
①フォロワーの数を増やす
②メディアに取り上げられる実績を残す。
③編集者好みの「企画書」を用意する
編集者に「これは売れそう!」と思わせるために、企画書で押さえておきたい4つのポイント
- 著者の実績や経験(信頼性)
-
読書前(ビフォー)と読書後(アフター)で明確な変化がある(提供価値)
-
オリジナルのメソッドが誰でもできるようにスモールステップでまとめられている(再現性)
-
類書の分析とオリジナリティー(競合分析・ポジショニング)
企画書の書き方、そして売れるコンセプトの作り方については、
無料小冊子「本を出版してブランディングし、集客と売り上げアップを実現する方法」でより詳しく解説しています。
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