なぜ出版とマーケティングのかけ算をオススメするのか?

   

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正直な話、これまで、売れる本だけでなく、売れない本もたくさん出してきました。
「マーケティング」については、人の何倍も苦労して、失敗もしてきました。
でもそれを糧にして、100万人に本を届けることができたと思っています。
 
ところで、本が売れてベストセラーになったとしたら、どれだけ「印税」が入ると思いますか?
書店での本のイメージ

毎日新刊が段ボール箱で何箱も届く書店では、本の入れ替えを日々行なっています。だから「売れる本」はいい場所に置かれるのですが、そうでもないと棚差し、もしくは返品される運命に。どうすればもっと本が末永く愛読されるのか?その答えが「マーケティング」です

 

●著者が受け取る「印税」は意外と少ない。

 
例えば10万冊売れたとしましょう。
本の印税(売れた冊数に比例して著者が受け取るお金)は
出版契約書に基づいてさまざまですが、
基本的には「定価×印税率×売れた冊数」で決まります。
 
印税率も5%から10%まで幅がありますし、
定価もまちまちではありますが、話を簡単にするために
定価1000円、印税率10%、部数10万部で計算すると、
「印税=1000万円」になります!
 
なかなか大きい金額で、夢がありますね!
 
でもぬか喜びにならないよう、もう少し現実的なシミュレーションをしてみましょう。
ほとんどの本は数千部からスタートなので「1万部」を超えたら、トップ20%に入ったと言えるでしょう。(重版率はいま2割以下ですから、現実的な数字です)
 
先ほどの例でいうと、
定価1000円、印税率10%、部数10万部では「印税=100万円」ですね。
なるほど、なんとなくこちらの方が現実的な気がしませんか?
 
 
ところが、本を出版するためには膨大な準備期間が必要です。
企画書を用意して、出版社からゴーサインが出るまでに仮に3ヶ月として、
執筆に3ヶ月、編集に3ヶ月、販促やらで3ヶ月としたら、
本1冊作って売るのに半年から1年は優にかかってしまいます。
 
これでは正直なところ「赤字」ではないでしょうか?
 
 
もちろん出版のメリットはお金を受け取ることだけではないし、
出版して著者になることで得られる社会的信用は、お金に換え難いところがあります。
 
ではもし、出版の目的がビジネスだとしたら。
本を出版することでライバルに差をつけ、ビジネスで頭ひとつ抜け出るにはどうすればよいのでしょうか?
その答えこそが「マーケティング」だったのです。
 

●あなたの本業はなんですか?

 
本を書く人には2種類います。
「書くこと」を生業としている人と、
別に職業があり、そのプロフェッショナルな人です。
 
書くことを生業としているのは、いわゆる作家さんやライターさんですが、
今世に出回っている本を書いている人の大半は後者、つまり
「別に職業があり、その道のプロフェッショナル」な人が
自分の成果や実績をベースに誰かのために(読者のために)本を書くケースが大半です。
 
大学の先生でも、会社の社長でも、ユーチューバーやアイドルでも、
みんな書くのが専門ではありませんから「別に職業があるプロ」です。
 
であれば、本を出したことで、「本業」が売れ出したり軌道に乗れば
単純に「印税」だけでなく、より大きなメリットを受け取れることになるでしょう。
 
マーケティング思考で考えれば、このことはもっとシンプルに理解できます。
 
 
そもそも本を出す目的が「本業」で売り上げを伸ばしたいのなら、
ベストセラーを目指してその結果として本業を伸ばそうとするより
最初から数千部でも売れれば大きなリターンが返ってくるように「設計」する方が
簡単で確実性があります。
 
つまり、本の売り上げも大切ですが、
本を出したことで本業の売り上げをより伸ばすという
シンプルな考え方にシフトすれば良いのです。
 

●商業出版がベストとは限らない。その理由とは?

 
この考えを推し進めていくと、実は「商業出版」がいつも最適とは言えないのです。
その理由は3つあります。
 
1.出版までに時間がかかりすぎる
2.どんなに努力しても売れるとは限らない
3.最初から印税は期待しない方が良い
 
特に時間はビジネスの最大のリソースです。
お金は取り返せますが、一度失った時間は
二度と取り返すことができないからです。
 
またよく「新聞広告を出して本を販促したい」という人がいますが、その効果は年々、パワーダウンしていることは否めません。
 
ではどうすればいいかと言えば、その答えの一つが
小冊子であり、電子書籍です。
 
小冊子なら1ヶ月か2ヶ月もあれば準備ができますし、電子書籍ならアマゾンのプラットフォームで売れるので、
一般書籍と遜色ない認知度アップやSEO対策として役に立つでしょう。
 
メリットはそれだけではありません。
マーケティング的に一番大切なことは、読者プレゼント企画などを通じて、見込みのお客様とのつながりを作れることです。
 
 
著者と読者の間で信頼関係が作れ、ラインやメールアドレスなどを通じてつながりを作れれば、お客様のお困りごとや課題を解決できる商品やサービスなど、いわゆる「バックエンド」をご紹介し、必要なタイミングでご購入いただくことができるようになります。
 
その結果として、
印税以上に大きな売上をあげることは、そんなに難しいことではないのです。
 

●マーケティングツールとしての「本」は最強!

 
僕がもともとマーケティングにも力を入れ始めたきっかけは、
「もっと、本を売り伸ばそう!」と決心したことでした。
 
実際にベストセラーになった本も数多くあります。
「しっかり印税もお支払いできてよかった!」
 
そう思ったことも多々あります。でも、何年かすれば、
やはり本の売り上げは徐々に落ちていきます。
 
ところがなかには、売り上げがあまり落ちない本があります。
それは、本業と出版を両輪で考えている方の著書です。
 
どういうことかというと、
「本が売れるから本業にも好影響を与え、
 本業が売れるから本も売れる」
 
そういう好循環を回せている方は、
勢いがずっと長期間に渡って継続し続けるのです。
ビジネスにとっても、出版にとっても、こんなに良いことはありません。
 
テレビやユーチューブ、新聞やラジオは短命のメディアです。
インパクトは大きいのですが、すぐに飽きられてしまうからです。
その正反対に位置しているのが「本」です。
 
著者の存在は、本を出版してから何年経っても「あの本を書いた人ですか!」という驚きを読者に与えてくれます。
「社会的な信頼」が持続しやすいのです。
 
そしてそれこそが、ビジネスをロングタームで考えている社長や個人事業主にとって
必要であり、結局は大きな売り上げをもたらしてくれるのです。
 
 
もちろん、本質的で古びない内容(コンテンツ)を本に書くのは基本でしょう。
単純なウケ狙いではなく、人のお悩みやお困りごとに寄り添った内容を本で伝えられれば
多少時代の波でトレンドが変わったとしても、永く愛読されて、大切に読み継がれる本になります。
そしてそれが引いては、本もビジネスも、持続可能で大きな豊かさを読者と著者の双方にもたらしてくれるのです。
 
では出版におけるマーケティングは、具体的どうすれば良いのでしょうか?
この続きはまた別のブログ記事でお伝えしましょう!

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