【絶対にノーと言えない企画書を書くための7つのポイント】

      2020/08/07

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先日のブログで「絶対にノーと言えない企画書」について書いたら、
反響をいただいたので、
お約束どおりブログ記事を書くことにしました。
 
どんな編集者でも、この企画書を見れば
「これは……やりましょう!」
と言わしめるにはどうすれば良いか?
 
編集歴25年、100万人に本を届けてきた編集者がお答えします!
 
 売れる企画書
 

●押さえておきたい前提条件

 本題に入る前に、言わずもがなの事なのですが、
押さえておきたい「3つの前提条件」があります。
 

【これだけは押さえておきたい3つの前提条件】

・企画書の提出・提案先を間違えていないか。
・企画書を出すタイミングはベストか。
・企画書を出す人が、ふさわしい実績・経験を持っているか。
 
例えば絵本の企画書なのに、児童書を扱わない出版社に持っていっても
意味がないですよね。同様に、
企画書を受け取るタイミングや意思を確認しないで、一方的に送りつけても
単に失礼というか、スルーされる可能性があります。
 
そして、実績や経験が伴わないのに企画書だけ書いても、
その人が書いた文章を読む人はいないでしょう。
 
あまりも常識的過ぎて、わざわざ書くのもはばかれますが、
その常識が忘れられることもたまにあるので、一応、押さえておきました。
 
 

●企画書の中に「売れる」と思わせるポイントをすべて抑える。

 
編集者は基本的には出版社に勤めている人が大半です。
フリーの編集者も大勢いますし、
僕も両方経験していますが、考え方は共通しています。
 
「売れないと意味がない」
という非常に現実的でシビアな考えです。
 
ビジネスとして出版業をやっている中で、
プロの編集者がしっかり準備しても、赤字になることが多いこの業界。
ほとんどの本が重版しませんし(重版率2割)、
その厳しい中で、誰もが「本当に売れる企画はないか?」と探しています。
 
だからこそ、「この企画は売れる!」という提案であればウェルカムされますし、
そうでなければ、提案しない方が良いでしょう。
 
では、どうすれば「売れる!」と思わせることができるでしょうか?
7つのポイントをまとめてみました。
 

【「売れる」と思わせる企画書7つのポイント】

  • 世の中にある「お困りごと」を解決する。
  • そのお困りごとを解決したいと強く思っている集団(クラスター)がいる。
  • その解決のために、一定のお金を払っている(つまりマーケットがある)。
  • 既存の解決法よりも優れた方法を提案している(早い、安い、うまいのいずれかを満たしている。比較表など)
  • それがより優れた方法であることを実証する事例が具体的に示せる(お客様のBefore→Afterなど)
  • 具体的なプロセス(Small Steps)やツールの明示
  • 著者の実績・経験・社会的保障(信頼・信用)
 
これらは「すべて」満たしてください。
単にお困りごとが解決できるだけでは、もはや売れません。
なぜかというと、そういう方法はすでに世の中でたくさん知られており、
検索すれば答えが一発で見つかるからです。
 
しかも動画がていねいに解説してくれますから、
わざわざ本を買ってまで読みたいという動機がなかなか生まれません。
 

●そうまでして、本を買いたいのはどんな時か?

なぜ、ここまでポイントを押さえる必要があるか?
例えば、こんな人を想像してみてください。
 
「散々ダイエットに挑戦したけど、一向に効果がない。ライザップのような高額プログラムを申し込めるだけの余裕もないし、リバウンドが激しいと聞いている。自宅で自分でもできる、もっと楽な方法はないのか?」
 
「TOEICのスコアを450点から900点にどうしてもしなければならない。昇進試験や海外支店への配属命令があるので、あと3ヶ月しかない!」
 
「自分の体調不良の原因がわからず、ずっと悩んでいる。免疫力を上げれば良いと言われているけれど、何から手をつければいいのか?」
 
お悩み事が具体的で、おそらくいろいろ試してみたけれど、まだ望む結果を手に入れてない人
という人物像が想像できませんか?
 
あなたのクライアントさんの中にも、そういう人が大勢いたと思います。
そして、もしあなたの施術やスキル、アドバイスなどが活きて、
 
「ありがとう!」
「助かった!」
「これで安心して夜が眠れる」
 
という声が届いたことがあるならば。
あなたには本を買いて、出版する資格があります。
 
あとはきちんと売れる企画書と目次を書いて、自己PR(自己紹介ともいいますが)
とダミー原稿(序章と1章など)を用意しましょう。
前述の「前提条件」を押さえて提案してみてください。
 
 

●それでも最後は「販促」がすべて!

 
 
実はそれでも新人著者、著者の卵の企画が通りにくいのも事実。
あとはどれだけ「売る」ことにコミットできるかが、
企画が採用されるか、どうかにも影響するでしょう。
 
そんなときは、ベストセラー作家でも取り組んでいる
「販促活動」のヒントをお伝えします。
この中の全部は無理でも、どうすれば売り伸ばせるかを
編集者と一緒に考えてみてください!
 

【編集者の背中を押すために、著者からの7つの販促提案】

  • (著者が自分で)相当数を買い取ります。
  • (SNSやメルマガで)販促活動を徹底的にやります。
  • 既存顧客(ファン)がたくさんいます。
  • 友人、親戚、仲間が「ぜひ買いたい」と言ってくれています。
  • 著名人や社会的信頼がある人が応援してくれます(帯や推薦文)
  • 新聞や雑誌の書評、テレビやラジオなどマスメディアで取り上げてくれます。
  • 出版パーティーや講演会、サイン会、書店まわりをやります。

 

●新人は出版社の販促に頼らない(頼れない)

 
新人の出版物のために新聞広告を出してくれることは滅多にありません。
せいぜい自社メディアで広告してくれたら良い方です。
 
なかには自費で新聞の広告枠を買うことを出版社に提案したツワモノもいました。
そこまでいかなくても、お金はかけないで、地道にやれば
効果が高い販促方法がたくさんあります。
 
  •  Twitterでつぶやく、自分のブログやメルマガで販促キャンペーンを行なう。
  • 著名人と対談記事やYouTubeを企画して、その最後に本の「販促」する。
  • 先行予約してくれた人にダウンロード動画や講演会参加券などをプレゼント。
 
ぜひ、先人の例を参考に、自分なりの「販促方法」を実践してみてください!
 
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