さくっと完成!本を出版するための企画書づくり7つのステップ

      2016/01/23

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企画書は本作りの設計図

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こんにちは、クリエイトブックスの岡山泰士です。

僕は「これから原稿を書こう」という人には、書き始める前に、まずは「企画書」を書くことをお勧めしています。
小説を書こうというのなら話は別ですが、実用書系、ノンフィクション、エッセイなどには「企画書」が欠かせません。
なぜかといえば、それが本作りにおける「設計図」と同じだからです。
いまどき誰が計図も無く家を建てようと思うでしょうか?
戦前の大工さんではあるまいし、どこに台所があり、廊下があり、寝室の広さやリビング、窓の配置など
「すべては俺の、私の頭の中に」
という状態で家作りを始める人などいないでしょう。

「さあ書くぞ!」

そうと思ったら、まずは何を、誰のために、何の目的で、なぜ書くのか
そういった基本的なことを「いつでも立ち返れるよう」一度整理しておきましょう。
そうでないと、書いたものが当初の狙いとは全く違うものになってしまった……なんてことにもなりかねません。

では具体的に、企画書に必要な要素は何でしょうか?

企画書に必要な7項目

ネットで検索すると、たくさんの企画書フォーマットが無料で出回っています。
僕はこれまで20年の編集経験のなかで、数多くの企画書を見てきましたが、

「本当にその企画書で本ができるか」
「厳しい目にも耐えうるものが出来るか」
「著者の想いをきちんと整理し、人に伝えるのに役立つか」

といった観点から僕なりに気づかされたことがあります。
それは、売れる企画書、出版社で認められる企画書には共通したポイントがあるのです。そして、このポイントを順に抑えていくだけで、完成度の高い企画書ができるのです。

それでは、そんな選りすぐり、鉄板の「企画書作り7つのステップ」をお伝えしましょう。

①プロフィール


なぜ、あなたがこの本を書くのか。著者としてふさわしいのか。あなたにしか書けないことは何か。
それを伝えることを第一の目的に、プロフィール(著者紹介文)を書いてください。
そうすれば、読者はあなたの本を安心して、信頼して読んでくれるでしょう。

「人は何を言うかより、誰が言うかを信頼します。」
「この著者だれ、どんな人?」に応えることこそが重要なのです。

著者としての権威性や信頼性、あるいは親しみやすさなどのニュアンスも考えてみましょう。
文字数は300字前後が適当です。

 

②読者像


読者はどこに住んでいて、どんな暮らしをしていますか? 年齢は? 男女どちら?
週末は何をして過ごしていますか? 趣味は? 仕事はなに? 何に一番時間やお金を使っていますか?
関心があるものはなんで、何に困っていて、何を求めているのでしょう。
具体的に想定できる知人、友人がいるのなら、その人の顔を思い浮かべながら読者像(=プロファイル)をまとめてみましょう

ここも300字から多くても400字内にまとめてください。

 

③コンテンツの概要


著者であるあなたは、「この本はこういう本である」ということを、たった「ひと言かふた言」で伝える必要があります。たとえば、

「AKB48グループの総監督が10年間の実体験を元に語る超実践的リーダー論」

→『リーダー論』(講談社AKB48新書)

「経営学の祖ピーター・ドラッカーが書いた、世界中で愛読され続ける経営学の基本書」
→『マネジメント』(ダイヤモンド社)

「さおだけ屋を例に、会計というツールを使いこなせるようになるための入門書」
→『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(光文社新書)

こんな感じで、どんなコンセプト(あるいはアイデア)でまとめたものかを語りつつ、より詳しく具体的な内容を800字から1200字ぐらいで書いてみてください。

 

④オジリナリティー、またはポジショニング


例えばピーター・ドラッカー続きでいえば、数年前に流行った『もしドラ』こと『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』。この本は、経営者にファンの多いドラッカー関連本でありながら、従来の読者想定とは異なる「一般読者」、それも「ドラッカーを一度も読んだ事が無い人」にも興味をもてるよう意図して企画されました。女子マネージャーが『マネジメント』を自分たちが読むべき本と勘違いして読みつつも、その教えを忠実に活かして、野球部の躍進を支えるという寓話です。
あなたの企画する本が、これまで世に出た本と異なる点、オリジナリティー、あるいは内容は同じでも伝える相手を変えたり、例え話にしたり。漫画化や絵本にするなどもポジショニングを変える(既存の本と違う切り口にする)のも良い戦略です。

 

⑤タイトル(つかみ)


もっとも売れ行きを左右するのは実は「タイトル」です。どんなにすばらしい内容でも、タイトルがダメダメだと売れません。どんな内容の本かを伝えつつ、②で想定する読者像の心に届くような、記憶に残るものであると本は確実に売れます。ベストセラーとなった本のタイトルをチェックしてみると、いくつかの法則が見えてくるでしょう。それをマネするのが近道です!

例)『鈍感力』『病気にならない生き方』『伝え方が9割』『巨富を築く13の条件』

 

⑥セールスコピー


タイトルに次いで重要なのがセールスコピーです。本の下側に巻き付いている「オビ」に書かれていたり、新聞広告の際にタイトル以上に目立たせる事もあります。読者はタイトルで喚起された興味(何だろう?おもしろそう!)をより具体的にイメージさせる短いテキストです。

あなたの本を「宣伝」してみましょう!

ただしこれはハードルの高いチャレンジでもあるので、企画書段階では「仮」でも構いません。本が完成して出版するまでの間に、さらに良いものになるよう磨き続けてみてください。

例)
「天才肌の先輩芸人と出会ったとき、すべては始まった。」
「60万人の魂を揺さぶった!」
「『文學界』を史上初の大増刷に 導いた話題作。」
(すべて2015年芥川賞『火花』(又吉・著)の帯コピーより)

 

⑦本の体裁・作り


本のサイズ、ページ数、表紙は硬いタイプか柔らかい方か、表紙やなかのページに写真やイラストを使うのか、何点ほどか、カラーのページはあるのか無いのか、あるとしたら何ページか。

原稿の文字数とも兼ね合いがありますが、最後にどんな形・大きさ・厚さの本かを決めれば、どれだけの文字数が必要かが見えてきます。手触りや表紙のイメージ、本の重さ。たとえばそういった事も大事だったりします。現実感のあるゴールを決める事が、本当に本を出版する事につながるのです。

 

まとめ〜企画書で抑えるべき7項目

①なぜ私が書くのか。私にしか書けないことは?(プロフィール)
②誰向けに書くのか(読者像)
③それによって読者は何が得られるのか(コンテンツの概要)
④類書とどう違うのか。オリジナリティーや工夫点(ポジショニング)
⑤タイトル(つかみ)
⑥「ひと言でいうと、この本は○○です」(帯やキャッチコピー)
⑦文字数、ページ数、写真を使うのかどうかなど(本の体裁やつくり)

これだけの項目を最初から完璧にそろえるのは少し難しいかもしれません。
でも覚えておいていただきたいのは、これら7つの要素が必要であるということです。
逆に、ここまで事前に整理されていれば、原稿(テキスト)がどれだけ書きやすくなることか!
その事が著者(とその卵)にとってはいちばん大きなメリットであり、同時に編集者にとっても喉から手が出るほどほしいものなのです!

最後にもう一度、一番大切な事を繰り返しておきます。

「原稿よりも、企画書の方が大切です」

なぜなら、商業出版においては「企画が通る=出版ゴーサイン」ということであり、ゴーサインのでない原稿は編集者の手から著者の手に戻すしかないからです。そのためには企画書が欠かせませんし、原稿を書く前に企画書を書くべきなのです。

ぜひ「企画書=本の設計図」を磨いて、あなたの本作りに役立ててください。



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