ブログを書いて本にするときに注意すべき5つのこと

      2017/02/23

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クリエイトブックスの岡山泰士です。

「ブログに記事を書き溜めて、本にしましょう」

「編集者はネタ探しに困っているので、チェックされる可能性大きいですよ」

とこれまでもお伝えしてきました。
そうしたら、こんな質問が届きました。

おこんにちはー。いつもブログを楽しく拝見してます(^^) アメブロなど大手のブログ運営会社は、その著作権を運営側に置いていると、前受けたセミナーで聞きました。あれって、書籍化するとき、どういう風に著作権の問題をクリアしてるのでしょう?

そこでちょっと調べてみました。

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あなたがブログに書いた記事、著作権はどう扱われているか知っていますか? 人気のブログサービスも、意外と大切なことって知られていなかったりします。後で後悔しないよう、きちんとしっておきたいことがあります。

ブログなど投稿サービスで「著作権」はどう扱われているか?

  【Amebaブログであなたの著作権はどう扱われているか?】

第12条(知的財産権等) 1. 本サービスを構成する文章、画像、プログラムその他一切の情報について発生している著作権その他の知的財産権、肖像権及びパブリシティ権その他の人格権な らびに所有権その他の財産権は、利用者が自ら作成したもの(第10条第2項に掲げる場合を除きます)に関する権利を除き、当社又は当該権利を有する第三者 に帰属しています。 2. 当社は、利用者が本サービスにおいて投稿、アップロード又は保存した全ての情報(文字情報、画像情報等を含みますがこれらに限られません)について、これ らを保存・蓄積した上、本サービスの円滑な運営、改善、当社又は本サービスの宣伝告知等(第三者のメディアへの掲載を通じた紹介記事・コンテンツ等も含ま れます。)を目的として、あらゆる態様で利用できるものとし、利用者はこれに同意するものとします。 3. 利用者は、自己の著作物に関して、第三者の権利侵害等の問題が発生した場合、自己の費用と責任においてかかる問題を解決するとともに、当社に何等の迷惑又は損害を与えないものとします。

つまりどういうことかというと、Amebaブログを運営しているサイバーエージェントさんに、あなたは自分が一生懸命に書いた文章や、一生懸命に撮影した写真、イラスト、その他「著作物」全般の権利を委譲しちゃったということなんです。

分かりやすく言うと、あなたはAmebaブログを使い始めると同時に 「私の著作物(クリエイティブ)を投稿しているけど、サイバーエージェントさん、すべて好きに使っていいですよ〜♪」権利を委譲したことに合意した(!)ことに他ならないんですね。

なお「利用者が自ら作成したもの(第10条第2項に掲げる場合を除きます)に関する権利」とは、

第10条(キャンペーン・アンケート等) 1. 当社は会員又は会員登録希望者(以下「会員等」といいます)に対して、サービスの一環として、キャンペーン及びアンケート等を随時実施することができるものとします。 2. 会員等によるキャンペーン及びアンケート等の回答内容について発生する著作権等の知的財産権その他一切の権利については、会員等が当社に回答を送信した時点をもって当社に移転するものとし、当社は回答内容に含まれる情報を、第6条に定める登録情報・個人情報の取扱に準じて利用するものとします。

つまり、アンケートにあなたが答えたものさえも、自分のものではないということ。どっちにしても、Amebaブログに投稿されたものはすべてサイバーエージェントさんに著作権がある訳です。 これはほかのブログサービスも似たり寄ったりです。 一時、「商業出版に繋がる」と話題が沸騰した「story.jp」だって同じです。

第9条(コンテンツの著作権について) 当社において、利用者が当サイトに提供したコンテンツにかかる著作権その他知的財産権(著作権法第27条及び28条所定の権利、並びに外国における法令等に 基づくこれらと同等又は類似の権利を含みます。さらに、将来において設定され又は発生するこれらと同等又は類似の権利を含み、以下「知的財産権等」と総称 します。)を、提供と同時に利用者から譲り受けるものとします。

なんでこんなに明確に、分かりやすく書いているのに、 やすやすとユーザー(利用者=つまりあなたです!)が命がけの体験を命がけで書いたものの権利(著作権)をやすやすと一企業に譲り渡してしまうのか、僕にはまったく理解できません!(笑)

ところで、なぜAmebaブログが、こんなに素晴らしいサービスを無料で提供しているか、考えたことはありますか?

もちろん、慈善活動とか社会貢献のためではありません(笑)

キャッシュを生み出すためです。

 

サイバーエージェントさんは優良企業です。
一部上場企業です。
利益を出して株主などステークホルダー(利害関係者)に還元するのが使命です。

だから、Amebaブログを運営しています

 

あなたの著作物を利用して、キャッシュを生み出すことに、あなたは合意してサービスを使い始めた訳ですから、サイバーエージェントさんなり、「storys.jp」を運営するレジュプレス株式会社なりが、あなたの著作物を利用して、そこから利益を得るのはまったく当然ですよね(笑)

だから、こんなこともあり得る訳です!

 

読者が投稿した記事、写真、イラスト、その他の利用される先は?

  • ソーシャルゲームに使うとか
  • 出会い系サイトに使うとか
  • お買い物サイトに使うとか
  • 無料画像の素材として使うとか
  • 書籍、雑誌、テレビなど他メディアに売るとか

……これらなんでもOK!な状態なんです。

いかがでしょう。想像できますか? 大丈夫ですか? 

ついて来れていますか?

次はきっと誰もが一度はお世話になっているお料理投稿サイト「クックパッド」の例です。

【お料理投稿サイト「クックパッド」での著作権の扱い】

【第13条 知的財産権等】 利用者は、利用者が送信(発信)したコンテンツにつき、当社に対して、当社又は当社の指定する者が当該コンテンツを日本国内外問わず対価の支払い なく非独占的にいかなる制約も受けずに自由に使用する(複製、公開、送信、頒布、譲渡、貸与、翻訳、翻案を含みます。)権利(サブライセンス権も含みま す。)を、当該コンテンツに係る著作権その他一切の権利の存続期間が満了するまでの間、許諾したものとみなされるものとし、これをあらかじめ承諾します。 利用者は当社および当社の指定する者に対して、当該コンテンツに係る著作者人格権を保有していたとしても、当該権利を行使しないものとします。

ね、これでもあなたは自慢のレシピを投稿しますか? アマチュアならいいんですけど、プロは決して投稿しない理由がお分かりでしょう。

 

ブログが書籍化したケースでどう著作権をクリアしているか?

出版社はあなたと出版契約書を結ぶのが通常ですが、そのなかで、

「著作権は著作者(あなたですね)に帰属し、他者の権利を侵害していない」

ことを確認する条項が必ず入っています。

また「もし著作者(あなたですね)が他者の権利を侵害している場合、その責任は著作者(あなたですね)にある」という意味のことが明記されています。
例えば、上記のAmebaブログの第12条(知的財産権等)第3項です。

とはいえ、もし出版後になにか問題になるようなことがあれば、あなたの著作物を守るよう、担当編集者と出版社が一緒に戦ってくれる可能性の方が大きいでしょう!

たとえば、ブログやシェアサイト(story.jpやcookpadのような)に投稿した原稿や写真をある別の会社から出版した場合は、出版社にとっては「出版権」という「財産」を守りたい訳ですから、せっかく投じたお金と時間をみすみす失うようなことはしないでしょう!

でも「なんだか面倒なことになったな〜」と思うかもしれませんが。。。

いまのところ、サイーバーエージェントやクックパッド株式会社が、 あなたがサイトに投稿した記事や写真を使って書籍化した場合、 著者さん(投稿者)や出版社を訴えたという話は聞いたことがありません。

逆に、サイバーエージェントさんやクックパッドさんが書籍化したからといって、 投稿されたオリジナル記事なり写真の投稿者さん(著者さん)が先方を訴えた話も聞きません。

ではどうやって書籍化しているか。
一つ例を挙げてみましょう。

アスコム刊『クックパッド ダイエットレシピ』の紹介文を読んでみると、次のように書いてあります。

さらに、クックパッドに投稿されている200万のレシピの中から、 『クックパッド ダイエット』のメソッドに合った103レシピを ダイエット・トレーナーが選び出し、本書で紹介しています!

これが理由ですね!分かりやすい例です。

つまり、投稿した記事(レシピ)は単に「素材」扱いされているのです。おそらく投稿したみなさんには一円も支払われていないでしょう。 むしろ「選ばれてよかった!」と思う人がほぼ100%でしょう〜(それはそれでいいんですが…)

きっと、自分が著作権を手放したことには、おそらく誰も気がついていないと思いますが…(苦笑)

一部を直せばOKか?

「投稿記事を修正して書籍化したんだし、問題ないはず」 きっとそう思う人もいるでしょう。 でも、出版契約書(出版社と結ぶ)にはこんな条項もあったりします。

第6条(類似著作物の出版等) 甲は、乙の書面による承諾なく、本契約の有効期間中に、本著作物と明らかに類似すると認められる内容の 著作物若しくは本著作物と同一書名の著作物を、出版その他の方法により公衆に提供せず、あるいは他人を して出版その他の方法により公衆に提供させない。

これは日本書籍出版協会が定型契約書としてオープンにしているもので、あくまで参考にしかなりませんが、どこの出版社も似たり寄ったりです。

つまり、同じような内容の本をこっちの出版社、あっちの出版社から出されてしまっては困る訳で、それを牽制した内容となっています。

あなたが見事ブログ本を出したとして、それとはまったく別に、その同じ素晴らしいテキストや写真素材を使ってサイバーエージェントが独自に本を出したら?

そんなケースは「ほとんどない」とは言え、まったく可能性がないとも言えませんから、著者(慎重な)はよくその辺りのことも含めて考えに入れておいた方がいいでしょう!

 

なぜ著作権の扱いが「ブログ発の本」ではあまり問題にならないか?

もしあなたのブログ記事がブログ運営会社が与り知らないところで書籍化されて、 ミリオンセラーになったら、ブログ運営会社は 「おいおい、ちょっと待ってよ」 といってくる可能性もあります。

「だって、あなた合意したでしょ?著作権を譲渡したって…」

話し合いや裁判のコストと、そこから得られるメリットの兼ね合いで企業は動きます。

つまり(ちょっと嫌な言い方ですが)あまり売れない本であればスルーされる訳です(苦笑)

 

まとめ 結局どうしたらいいか?

【ブログを書いて本にする際に注意すべき5つのこと】

  1. ブログサービス、投稿記事シェアサイトなどを利用するなら、規約をきちんと読みましょう! アメブロやクックパッド以外にもたくさんあるし、著作権譲渡を主張しないサービスもあります。
  2. アメブロはコミュニケーションに最適なサイトです。読者やファンとのつながりを醸造することに特化して使いましょう。
  3. コンテンツはあなたの財産(著作物)です。守るためにできることはすべてやりましょう!やってはいけないこと(譲渡など)はNGですよ!
  4. コンテンツを発信するときは、誰向けに、どうやって、いくらで(いくらまで無料で)、目的(ゴール設定)をどうするか。きちんと最初に設計しましょう。設計図がないとグズグズになって、結局は損します。
  5. 「後で嫌な想いをしないで済む」ことは非常に重要です。どんなことが想定されるか賢く振る舞いましょうね!

 

僕の結論は、WordPressでブログを書き溜めて、きちんとSEO対策、SNS対策すべきです。つながりや広がりはFacebookやTwitterなどでもできます。 そして、アメブロはコミュニケーションツールとして、あるいは「小説やキャラクターが作品から飛び出す場所=ファンサイト」などで使いましょう!

 


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