僕が自費出版 をお勧めしない5つの理由

      2020/07/07

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本を出版したい人の中には、「自費出版」という手段を選ぼうと思っている人も多いでしょう。 いまはだいぶ減ったようですが、一時期は新聞や雑誌でも「あなたの本を出版しませんか?」と謳った自費出版の広告記事がよく出ていたものです。 では、この自費出版という方法はどのようなものか? 僕自身は直接自費出版に関わったことは無いのですが、出版社の現場で同じ編集者仲間が関わった自費出版の事例をたくさん見てきたので、まずその特徴やメリット、デメリットを、いわゆる書店売りの「商業出版」と比較して整理しておきましょう。

 
自費出版
商業出版
①費 用(コスト)
100万〜300万円を著者が負担
なし(基本はゼロ円)
②原稿料(利 益)
なし
初版×定価×印税率(=数十万円〜)
③企画決定者(発行責任者)
著者本人
出版社
④書店配本(読者に届ける方法)
なし
あり(全国書店で販売可能)
⑤読者開拓
ほぼ自力
自力+出版社

費用

著者にとって、自費出版と商業出版で大きく違う点は「費用」が発生することです。 いろんな自費出版の会社がありますが、相場はそう違わず、文字だけの200ページぐらいの本で100万円ほど。 そして、かかる費用のすべてを著者本人(自費出版の会社から見ればお客さん)が支払わなければなりません。 一方、商業出版は出版社(版元)が費用のすべてを負担します。しかも販売利益の中から一定数を著者にお支払い続けるという約束(出版契約)を結ぶのですから、著者にとってこんなに有り難いことはありません。

原稿料

自費出版では、本をタダで配るケースがほとんどでしょう。当然、販売利益はありませんから、「原稿料」など受け取ることはあり得ません。 一方、商業出版では書店で読者が本を買ってくれますから、その販売利益の一部を著者が受け取る余地があるのです。

企画決定者(発行責任者)

その本を出すかどうか、企画を決定し、スポンサーになるのが著者本人であれば自費出版出版社がスポンサーになってくれるのが商業出版です。同時に、お金を出資した人には、本の発行人としての責任がともなってきます。つまりそこに書かれたことに間違いがあればお詫びをしなければなりませんし、誰かを傷つけたり、名誉を毀損したら、裁判沙汰になることもあり得ます。そういったことも含めて本を発行した人(出資者)が企画の決定権を持つことは自然なことです。 商業出版の場合、ビジネスとしての可能性を期待して、出版企画に投資する訳です。仮に外れることがあったとしても(赤字になったとしても)、投資チャレンジを怠りません。そうやって、良質の出版物を刊行する努力を続けているのです。 一方、自費出版の場合、スポンサーが著者本人ですから、編集方針やいつどんな体裁の本を何部出すかといった事柄を自由に著者さんが決められます。自費出版をサポートする会社によっては、きちんと編集者が着いてくれて、著者の望みを実現するための編集的なアドバイスやアイデアを提供してくれます。ただしこのやり方に問題が無い訳ではないのです。 著者がやりたいように作った本。たいていは初めての本でしょう。一生懸命時間とお金を注ぎますが、たいていの場合「読者不在」になりがちなのです。どういうことかというと、著者の想いが強すぎて、本来伝えたい相手である読者の気持ちや都合や望みや目的(読者の)といったものがおざなりなりがちなのです。 少し厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、もらっても嬉しい本、読んでよかったと思える本を著者が一人で作るのはとても困難なこと。自費出版の本を独りよがりにならないようにするのは至難の業なのです。

書店配本

国内には大きな「書店取次(しょてんとりつぎ)」が2つあります。トーハンと日版です。この取次さんの役割は、本の流通とお金の回収です。取次の倉庫を介して全国の書店に新刊が配本されるのです。日々数百冊もの新刊が出回る中、「本当に売れる本」「長く売れる本」はその中の数バーセント。とはいえ、きちんと配本されないことには読者のお手元に届かない訳ですから、取次さんが日本の出版界の屋台骨を支えているのです。 この書店流通の仕組みに乗るか、乗らないかで、あなたの本が書店で買えるかどうかが異なります。ただし、この流通の問題点、たとえば効率の悪さや返品処理の大変さが大きな問題となっているのも事実。返品された本の扱いも再出荷されるまで倉庫に眠る訳ですが、実際には再び出荷すること無く、かといって在庫=資産勘定に入っていることもあり、捨てる訳にも行かず…。出版社の財務状況やキャッシュフローを悪化させていることも今や無視できません。 そのため、インターネット書店や独自流通を築く道も活発になりつつあります。

読者開拓

自分でブログやメルマガを書いてる人なら、自分の新刊が出版されたら宣伝のチャンスです!Facebookやラインもいいですね。 でも、何万件もメルマガ読者がいる人ならともかく、普通はなかなか個人の宣伝はチャレンジングな面も多々あります。出版社は書店流通の仕組み+広告宣伝費、あるいは書評掲載などを通じて一定の営業販促活動ができるのが強み。その仕組みにうまく乗れれば、あなたの本の読者開拓もスムーズに進めることが期待できます。

商業出版の方が良いけれど…

このように、自費出版と商業出版を比較すると、商業出版の方に軍配が上がることに異論がある人は少ないでしょう。 でも実際のところ、「出版社で企画が通る=ゴーサインが出る」可能性は非常に低いというのが現状です。 たとえ出版エージェント(営業代行業者)を使っても、編集プロダクションにお願いしても、知り合いの作家先生にご推薦いただいても、いまは企画がなかなか通らない時代。出版社に勤めている編集者だって、一本の企画を通すのに偉くエネルギーを費やして、それだって没になる企画書がたくさんあるのが現実なのですから。 それではどうすればあなたの企画した本を、ちゃんと読者に届けることができるのでしょうか? 

それは、編集者が「よく企画を持ち込んでくれました!ありがとうございます!!」と言って泣いて喜ぶぐらいの企画書を書くことです。

 

そんなの無理に決まってるって?
そんなことありませんよ。
実際に僕は企画書一枚で数百万から1000万を超える投資判断をしていただき、その何倍もの利益を版元さんに稼いでもらったので、本当に感謝していただいています。

そんな企画書、あなたも書いてみませんか?
まずは、こちらの記事がお役に立つはずです。

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